いさ進一公式ブログ 衆議院議員 党国会対策副委員長 党青年委員会副委員長 党大阪府本部副代表 衆議院小選挙区大阪第6総支部長

良書との出会い⑤ 『e love smile』

『e love smile ~いい愛の笑顔を~』 島田妙子 著

壮絶です。泣きました。

上下2巻の自費出版のエッセイながら、そのメッセージ性には強烈なものがあります。「日本自費出版文化賞」を受賞されている本作品は、「児童虐待」というご自身の経験を赤裸々に描いています。しかしそれでいて、どこか前向きなタッチで書きつづられているのは、作者の島田妙子さんのポジティブな性格のゆえでしょうか。

島田さんとは、何度かお会いしたのをきっかけに、私の「国政報告会」にも足を運んでくださりました。大阪弁で言わせていただくと、「しゅっ!」とした感じの女性です。凛としたそのお姿に、そんな壮絶な過去があるとは、想像すらできませんでした。

末っ子の島田さんを含めた3人兄弟は、両親の離婚後、お父さんが引き取ることになりました。お父さんの再婚後、継母からの虐待がはじまります。継母が妊娠した後から、虐待ぶりは激化、実の父親もやがて狂人と化してしまいます。

力いっぱい、大のおとなが小学生の子供を殴り飛ばす。その儀式が終わらないと、寝かせてもらえない。虐待は次第にエスカレートし、彼女は、お風呂で何度も、無理やり顔を沈められる。そんな、命におよぶ状況をひたすら耐えぬいてきました。

しかしそこには、兄弟で知恵を出し合い、大人と向かいあう兄弟愛がありました。そして、何よりも、これほどの虐待を受けながらも、親を思う子供の心情がつづられています。

もう死ぬかと思った瞬間に、「これで、お父ちゃんはもう虐待をしなくていいんや。。。」と。

虐待された子供は、どんなに殴られても、命の危険に及ぶことがあっても、なぜ誰にも言わないのか。島田さんは書いています。 「どれだけ虐待されていても、心の中で自分の大好きなお父ちゃんがいつか必ず戻ってくるのではないかなって願っている」。「小さかった時のあの優しいお父ちゃんを覚えているから我慢」していた。「虐待を受けていることを他の人に言ったら、父が逮捕されるかもしれない。」これが、子供の心情なんだと。

長い長い虐待のあと、最後は父も継母も、心からの謝罪と後悔をすることとなりますが、島田さんはそのすべてを許しています。しかし、父も継母も、結局は生涯にわたって自分を責め続け、苦しむこととなりました。

虐待って、いったいなんだろう。島田さんは、「悪い魔法をかけられていただけだ」といいます。でも、私はまだまだそんな寛大にはなれません。島田さんは現在、社長業のかたわら、「子供虐待防止オレンジリボン運動」に取り組んでいらっしゃいます。こんど島田さんに会ったら、その活動の意義を、様々伺ってみたいと思います。

虐待される子供の側から、その経験と心情を描いた、壮絶かつ、なぜか心温まるエッセイ。お勧めです。

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