データベースに戻る

190-衆-予算委員会第七分科会-1号 平成28年02月25日

関主査

次に、伊佐進一君。

伊佐分科員

公明党の伊佐進一です。

本日、質問の機会をいただきましたので、きょうは、中小企業の現状、またそれに対する政府の支援というものを三十分間議論させていただきたいというふうに思っております。

まず、企業の置かれた大方の今の現状はどうかということですが、大企業の経常利益というのは今も上昇し続けている。では、中小企業の経常利益はどうかというと、今横ばいという数字が出ております。ところが、売上高はどうかというと、中小企業の売上高というのは今下がっているわけです。売上高が下がっているのになぜ経常利益はずっと横ばいなんだというと、私も現場で声を聞くのは、例えば製造業の皆さんの声を聞くと、それは人を減らしているからだというお答えが返ってくるケースがあります。つまり、製造業のデータを見てみましても、今、実は従業員数というのは減っております。

こうした状況の中で、何でこういう状況が起こるのか、経済状況は好転しているんじゃないかということですが、好転したとしても、結局、大企業と中小企業との間の取引条件、ここが変わらないと今の中小企業の状況というのはなかなか変わらないんじゃないか。つまり、大企業が、発注元がもうかったとしても、それがそのまま内部留保に化けてしまうとどうしようもない。下請企業の皆さんに、特に中小の製造業の皆さんに仕事を出すときに、例えば取引額、こういったものが上がらないと今の状況というのはなかなか変わらないんじゃないか。

例えば、原材料の価格転嫁の問題も、確かに、エネルギーの部分、原油の部分は大分下がってきました。ただ、それ以外の原材料の部分、ここをなかなか取引の条件に転嫁できないという場合があったり、あるいは円高、こういうものが確実に中小企業の皆さんにとってはボディーブローのようにきいてきているというような状況です。アンケートをとると、原材料についても価格転嫁が受け入れられたというのは三割ぐらいしかないというふうに伺っております。

下請の中小企業の皆さんが発注元と取引する際に、こうした原材料の価格転嫁の適正化、こういうものも含めて、取引条件の改善について経産省として積極的な取り組みを行っていただけますでしょうか、大臣。

林国務大臣

日本経済を持続的な成長軌道に乗せていくためには、過去最高を記録した企業収益を中小企業の業況の改善につないで、経済の好循環を確実なものにしていかなければならない。そのためには、中小企業の取引条件の改善を図ることが重要でございます。ここは委員御指摘のとおりでございます。

原材料、エネルギーコスト増加分の価格転嫁につきましては、産業界に対して政労使合意に基づく取り組みを要請してきました。また、下請取引ガイドラインの改訂や下請代金法に基づく立入検査などにも取り組んできましたが、昨年実施した調査では、価格の協議ができない事業者もいまだ約二割存在しているということであります。

こうした中で、原材料価格の転嫁も含めて、下請等中小企業の取引条件の改善に幅広く取り組むべく、昨年十二月、関係府省等連絡会議を設置いたしました。

現在、三次下請、四次下請など、取引上の立場の弱い中小企業を含めて産業界に対する大規模な調査を実施中でございまして、年度末までに結果を取りまとめる予定でございます。

これらにより、取引条件の改善の状況や課題をきめ細かく把握し、必要な対策を講じてまいりたい、このように考えております。

伊佐分科員

大臣から、これまでに行ってきたさまざまな取り組みと、そしてまた、いよいよ去年の十二月から、府省の壁を越えて、各縦割りを超えて、各省庁一緒になって取引条件を改善するんだという会議が始まったということを伺いました。

これは、さまざまな手を打っていただく中で私が大事だと思うのは、どれほど本当に国が、政府が今の中小企業の置かれた現状を正確に把握しているか。この把握なしには正しい対策というのはなかなか打てないんじゃないかというふうに思っております。

よく政府は、例えば賃金アップが大事だというような話で、賃金アップを目指して、そこから消費を喚起していく、その消費を喚起することによって好循環というものを生み出していこうというような努力を行っていただいておるわけですが、当然それが自公政権の目指すべき方向性ではあるわけですけれども、ただ、申し上げたように、中小企業の皆さんの取引額が変わらないままに幾ら賃金アップせいという話になったとしても、なかなか現場は難しいというのが状況です。

私がやはり話を聞くのは、例えば、大手企業が賃金アップをするために、中小企業に対して、下請に対してコストダウンの圧力をかけていると。それだと本末転倒だというふうに思っております。

だから、この取引価格を上げるという観点、そういう取り組みをしていただけるのは非常にありがたいと思いますが、そのためには、今どういう状況に現場がなっていて、そしてまた取引価格がどういう状況で、どういったところに問題があってというところをきめ細かく把握していただく必要があるというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

豊永政府参考人

お答え申し上げます。

先ほど大臣が触れましたが、関係省庁会議、この了解のもとに、現在、取引条件の改善を目的として、大企業であれば一万五千社、中小企業一万社といった大規模に取引条件改善に関する調査を行っております。これに加えまして、百社程度ではございますけれども、三次下請、四次下請など、とりわけ取引上の立場の弱い中小・小規模企業者の方々からの直接のヒアリングもあわせ行うこととしております。

言及のございました取引価格でございますけれども、きめ細かく聞くことにしてございまして、例えば、数年前の円高時と比較して主な製品等のその後の取引価格はどう推移しているのか、それから、取引価格の引き下げが一方的にあったという話がありますが、その場合の理由は何だったのかといったようなことも調査することにいたしております。

こうした一方的な引き下げ要求がなされることの間々ある取引価格以外にも、発注側事業者から不利な条件で受け入れを強要されたというような例も聞こえておりますので、こうしたことの聞き取り調査も行っております。

こうしたことがなぜ起こるのかということでございますけれども、これはこの大規模な調査をもとに分析、検討するということかと思いますが、現時点でも、親企業側の購買窓口の一本化が一つの理由になっているとか、また、厳しい見積もり合わせというのが大分広がってきているということも言われておりますし、下請事業者側でいいますと、価格交渉ノウハウが意外と不足している、ちゃんと価格転嫁ができている中小企業もいらっしゃるのに、そうでない企業がかなり大多数であるとか、それから、商品、サービスの差別化がやはりできていない方々も少なからずいらっしゃるといったような、双方に課題があるようにも見受けます。

いずれにしましても、こうした大規模な調査を通じまして、今のような分析、またそれを踏まえた解決すべき課題のあり方を検討してまいりたいと思っております。

伊佐分科員

先ほど、中小企業を対象にすれば一万件のアンケートを行うということをおっしゃっていただきました。これが本当にきちんとなされれば、私は一歩、二歩、三歩前進だと思っております。

中小企業の皆さんにとってみれば、例えば、アンケートに正直に答えて、こんなひどいことを言われたというのを書いてしまうと、そのもらっていた受注元からはもう仕事をもらえなくなるんじゃないか、そういうような不安も懸念されるところでありますので、そういうのもしっかりと配慮していただきたいというふうに思っております。

また、先ほど、双方にもそれぞれ課題があるんじゃないかというようにおっしゃいました。確かにそうかもしれませんが、アンケートでわからないところもあるかもしれませんので、経産省の職員が直接現場に出向いて、そこで声を伺っていくという、それぐらいの心構えでぜひ対応いただきたいというふうに思っております。

次に、中小企業の皆さんへの融資、中小企業金融について伺いたいと思います。

政府系金融機関の役割というのは民業補完性だというふうに言われております。つまり、いざとなったとき、本当に経済の状況、景気の状況が大変な状況になったときに、民間がもうなかなか貸せないような状況になったときにも政府系の機関だったら貸してくれるという安心感、そういうものが経営を支えていくことになるんじゃないかというふうに思っております。

現状のこの日本の経済の状況、確かに、これまでの予算委員会の答弁でもありました、ファンダメンタルズは日本はしっかりと固めてきたという状況にあると思います。ところが、今、日本の置かれた環境自体を見てみますと、少し不安な材料もたくさんございます。例えば、米国の利上げの影響がどうなるかという話だったりとか、あるいは中国経済の失速というような話もございますし、また、原油は、原材料という意味では下がっていいかもしれませんけれども、暴落するとまたデフレの状況が復活してしまうというようなこともございます。

何が起こるかわからないという不安の中で、経済の危機が万が一訪れたような場合には、民間金融機関がもし貸し渋るような状況になったときに、政府系金融機関が民業補完性と申し上げたこういう役割をしっかりと発揮していただいて、中小企業の経営を支えていただきたい、安心感を与えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

星野大臣政務官

伊佐委員にお答えさせていただきます。

リーマン・ショックや東日本大震災に際しまして、民間金融機関による貸出残高は減少をいたしましたが、政府系金融機関による貸出残高は逆に増加をし、補完的役割を果たしました。

大規模な景気変動や自然災害といった危機時には、全国三百八十一万者の中小企業に対して十分かつ迅速な資金提供を行うことが必要でありまして、現時点では、政府系金融機関がこれを支えていくことが極めて重要だと認識をしております。

危機時には政府系金融機関が中小企業の資金繰りを下支えし、中小企業金融に万全を期してまいりたいと考えております。

伊佐分科員

中小企業の皆さんにお話を伺いますと、企業の経営が大変になったときに政府系金融機関に駆け込んでいくという話もございますが、景気がたとえ状況がよかったとしても、政府系金融機関から一定の貸し付けはやはり継続して受けているという場合もございます。それは、つまるところ、やはり、いざとなったときにはしっかりと頼っていきたい、関係をずっとつないでおきたいという、その信頼感のあらわれだというふうに思っておりますので、ぜひそういった中小企業の皆さんの政府系金融機関に対する信頼感を大切にしていただきたいというふうに思っております。

一方で、とはいいつつも、中小企業の皆さんに対する融資の状況、これは政府系の金融機関だけでは全体の一〇%以下だという状況です。やはり中心になるのは、民間の金融機関の役割というのは非常に大きい。民間の金融機関が資金提供の部分でしっかりと中小企業の皆さんを下支えしていただくというのも当然大事なことでございます。

ところが、数字だけを見ておりますと、この十年間で、民間の金融機関から中小企業の皆さんへの資金提供、貸し出しというのは減っております。

もちろん、どんな状況でも貸せばいいというわけではございません。当然、しっかりとしたリスク判断というのも必要なわけですが、民間の金融機関が適切な形で事業者に対してしっかりとコミットしていくということは大事なことだと思っております。例えば経営の改善であったりとか生産性の向上の支援であったりとか、こういうものを本気で民間の金融機関も中小の事業者に対して、ともに形づくっていくということが大事じゃないか。そういった連携できるような環境づくりというものを政府としてもしっかりと後押ししていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

豊永政府参考人

お答え申し上げます。

委員御指摘のように、近年、中小企業、小規模事業者に対する資金の貸出量は低減傾向にございます。二十年ほど前は三百五十兆円ありましたけれども、現在は二百三十兆から四十兆ぐらいかと思っています。

ただ、依然として、中小企業、小規模事業者に対する融資の九割は民間金融機関からなされているわけでございまして、この民間金融機関の中小企業、小規模事業者に対する気づきの機会の提供、それから具体的な経営改善のアドバイスをするという役割は極めて重要かと認識してございます。

このため、これまでも、経営革新等を支援する機関、認定支援機関と呼んでおりますけれども、この支援機関の中に四百八十五の銀行、信用金庫などが参画し、日ごろから中小企業、小規模事業者の経営改善の後押しや中小企業施策の利用の円滑化のお手伝いをしているというふうに認識してございます。

また、民間金融機関がより事業性に着目した融資を行うということが望ましいと考えてございますけれども、そういった観点から、私どもは信用保証制度の見直しも今進めているところでございます。

さらに申し上げれば、検討を進めておりますけれども、中小企業の生産性を向上させるための法的枠組み、これが法案の形になればと考えてございますけれども、この中でも、民間金融機関に中小企業の経営力向上のための取り組みを支援する役割を担っていただくというふうなたてつけにしたいと考えております。

いずれにしましても、引き続き金融庁など関係機関と連携しまして、民間金融機関が中小企業に寄り添いながら中小企業の発展を支えていく重要な役割を担っていただけるよう尽力してまいりたいと考えます。

伊佐分科員

少しだけ、ちょっと一点補足させていただきたい、私の意見を述べさせていただこうと思うんですが、信用保証制度の話をちょっとされました。これは確かに、金融機関が中小企業と一緒に手を携えてやっていくんだと。そういう意味では、金融機関が背負うべきリスク、今大体二〇%というふうに言われておりますが、これをもう少し段階的に引き上げるという検討が今なされているというふうに私も伺っております。

それは非常に大事なことだというふうには思っておりますが、ただ、御配慮いただきたいのは、本当に小規模の事業者にとってみれば、例えば金融機関がよりリスクをとらなければいけないという状況になったときに、こうした本当に小さい小規模の事業者に対して逆に貸し渋り、リスクを負わなきゃいけないんだったらもう貸せないよというような状況になると、私はこれは逆の効果があるというふうに思っておりますので、そういうことがないように配慮いただきたいというのをつけ加えさせていただきたいと思います。

今、小規模の話をさせていただきました。この小規模零細事業者に対する支援というものの考え方についてですが、どういう方々がこうした小規模零細企業で働いているか。

例えば職員の人数、規模というのを申し上げると、例えば一人から四人という本当に小さい事業所で働いている方々は、従業員の三割が六十代以上というふうに言われております。大企業で六十代というと、大体一割ぐらいなんです。

そういう意味では、何が言いたいかというと、我が国の社会保障制度という観点からしても、本当に小規模零細企業の皆さんの果たす役割というのは非常に大きいというふうに思っております。八六・五%が小規模事業者というふうに言われておりますが、つまり、当然企業として、あるいは人を雇っているわけですから、こうした一人から四人、この八〇%以上の方々をしっかりと企業の数でもって社会保障を支えていただいているわけです。

もしこうした小規模零細企業がなくなってしまう、あるいは倒産してしまうというようなことになってしまえば、逆にそうした方々の、雇用されていた方々の社会保障を国がまたその分も払わなきゃいけないというような状況になっておりますので、社会保障という観点からしても小規模零細企業の役割というのは非常に大きい意味があるというふうに思っております。

そうした観点からしても、小規模零細企業の皆さんへの支援というものをしっかりと今後も充実していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

土井政府参考人

お答えを申し上げます。

委員御指摘のとおり、全事業所数の約九割を占める小規模事業者は、地域の経済と雇用を支える重要な役割を担っているというふうに認識しております。したがいまして、小規模企業振興基本法制定以降、特に小規模事業者を対象とした支援策を充実しているところでございます。

例えば、平成二十六年度に引き続き、二十七年度補正予算においても小規模事業者持続化補助金を計上いたしまして、小規模事業者の販路開拓を支援してきているところでございますが、今回、新たに正社員を雇用する場合または海外展開を目指す場合には、この持続化補助金制度の中の補助上限額を五十万から百万円に引き上げるというような新たな措置を導入しております。

加えまして、ものづくり補助金、ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金というのがございますけれども、これは、従来の一般型のほかに、今回の補正予算からは小規模事業者に配慮した小規模型というのを設けておりまして、設備投資要件の緩和など、メニューの多様化、柔軟化を図っているところでございます。

今後とも、小規模事業者の事業の持続的な発展を強力に推進していきたいと思っております。

伊佐分科員

先ほど紹介していただいた持続化補助金、五十万から百万に上がるという話ですが、私がきのう、おとといと経産省の皆さんとさまざまお話を伺っていると、ちょうど公募があしたから始まるというふうに伺いました。私も地元でしっかりとこういった制度を宣伝して、しっかりと活用していただけるようにさまざまアピールしてまいりたいと思います。

次に、よろず支援拠点について質問させていただきます。

中小企業支援の一環として、このよろず支援拠点というものが全国に今四十七カ所設置されております。これは、中小の企業者あるいは小規模の事業者が今現在直面しているいろいろな課題に対して多角的な分析を行ってアドバイスをしてくれる、こういう拠点でございますが、これはなかなか金融機関ではできないようなところまでいろいろなアプローチをしていただけるというふうに伺っておりまして、例えば、このよろず拠点で専門家の紹介、あるいは官民連携、産学官連携の相手先の紹介というものをさまざま探していただいたりとか、あるいは企業のOBの支援専門家であったりとか、こういったいろいろな方々がチームになって対応していただける。これは地元では結構人気がありまして、非常に評価の声をいただいております。

実際に、この一年半を伺ったところ、四万三千者に提供されて、二十八・八万件の相談を受けているという実績を伺いました。これは非常に私はいい取り組みだというふうに思っておりまして、こうしたきめ細かい対応というもの、これをぜひさらに拡大していただきたい。今、四十七都道府県でそれぞれ一カ所ずつという状況でありますので、これを各地域地域でさらに使いやすいようにきめ細かく対応していただけるような、こういう充実を図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

土井政府参考人

お答えを申し上げます。

よろず支援拠点についてでございますけれども、委員御指摘のとおり、相談件数二十八・八万件、相談対応事業者数四・三万者に上っておりまして、今、これらの相談体制は全国に四百名以上の相談員を配置して対応しているところでございます。

それらに対応するに当たりましては、市町村の商工会、商工会議所など地域の支援機関とも密接に連携して、中小企業者、小規模事業者からのさまざまな相談に対応しているところでございます。

来年度の予算案においてはその予算措置は増額をしておりまして、こうした拠点の活動を強化するため、さらに拠点の相談員、コーディネーターの増員、それから出張相談会の増加、支部設置に関する予算増というようなものを盛り込んでおりまして、引き続きよろず支援拠点の充実を図ってまいりたいというふうに思っております。

伊佐分科員

ありがとうございます。しっかりと充実を図っていただけるということでした。

なかなか、もちろん、今四十七カ所あるものを、例えば、では各市町村に全部一個ずつ置けるかといっても、それはそれで人員も含めて大変なことだというふうに思っておりますので、ぜひ、大事な観点は、現場、地元、例えば各市町村一個一個置けないにしても、各市町村にはそれぞれの商工会議所というものがございますので、こうした商工会議所とも密に連携をとっていただいて、連携して一緒になって各企業企業に対応していただくという丁寧な対応を引き続きお願いしたいというふうに思っております。

次に、まだまだ今厳しい状況にあるのが、各地域、地方のサービス業の皆さんです。これまで、製造業をさまざま質問させていただきましたけれども、特に例えば地方の商店街であったりとか、あるいはそれも含めたサービス業の皆さんの状況です。

よく言われております、人手不足だという状況でなかなか今サービス業に人が集まらない、だからある程度給料を上げないと人が雇えないというような状況です。

もちろん、給料が上がる、それ自体は好ましいことではあるんですが、サービス業の生産性が向上しないままに賃金だけ上げなきゃいけない、もうからないままにコストだけがかさんでしまうというのは、やはり非常に厳しい現状だというふうに思っております。

そこで、サービス業の生産性向上、これはずっと昨年来言われていることではございますが、このサービス業の生産性向上のために政府としてより強力に後押ししていただきたいと思いますが、取り組みについて伺いたいと思います。

星野大臣政務官

お答えします。

サービス産業は、我が国GDP及び雇用の約七割を占め、今後の成長の鍵となる重要な産業の一つだと認識をしております。人口減少下の地域経済再生という観点からも、生産性向上と新市場創出により雇用と所得の拡大を図ることが重要だと思っております。

このため、昨年四月に日本経済再生本部におきまして決定されたサービス産業チャレンジプログラムに基づいて、優良事例の普及やサービス経営人材の育成等の取り組みを着実に進めているところでございます。

こうした取り組みとともに、生産性を向上するための新たな支援の枠組みについて検討をしております。具体的には、各業種を所管する大臣が、業種ごとに生産性向上の優良事例を指針化し、わかりやすく示す。この方針に沿った取り組みを行う中小企業、小規模事業者に対して、固定資産税の軽減措置を含め、金融や税制等で支援をする。そして同時に、商工会議所、商工会、地域金融機関といった地域の支援機関が、事業者による事業計画の策定などを支援するというものでございます。

日本経済を持続的な成長軌道に乗せていくためにも、地域の経済、雇用の重大な担い手であります中小サービス業の生産性向上のために、関連施策を総動員しながら今後も強力に取り組んでまいりたいと考えております。

以上です。

伊佐分科員

ありがとうございます。

さまざまな政策を総動員するという力強いお言葉をいただきました。引き続きよろしくお願いしたいと思います。

時間がなくなってまいりましたので、最後の一問、具体的な業種を挙げて質問させていただきます。軽油を取り扱っている事業者の皆さんの現状です。

私も現場でいろいろ声を聞いて、五十年以上ずっと軽油を扱ってきた、物流にも携わっていただいている方ですが、今の販売業の、例えばガソリン販売業の皆さんの経営状況というのは非常に厳しいというふうに伺っております。

これはデータを見ればもう明らかでございまして、ガソリンの販売量自体がそもそも毎年減っています。営業利益率というのが大体〇・九%だと言われておりまして、小売業全体の営業利益率が二・二%ですから、半分以下なんです。こういう状況で今何とか持ちこたえていらっしゃる。小規模零細事業者の話もさせていただきましたが、石油販売業の皆さんは九八%が中小企業です。サービスステーションを一つしか持っていないというようなところが七割ぐらいなんです。

その全国のサービスステーション、SSというのもどんどん減少しておりまして、特に問題になっているのは過疎地の方でして、そういう過疎地でも、特にSS過疎地というふうに言われておりまして、例えば冬場で灯油が必要だったりとか、あるいはガソリンを入れなきゃいけないというときにその地域で手に入らない、こういうような状況にもなっております。つまり、消費者が困るような現状にまで今なってきたと思っております。

そのほか、今さまざまな課題というのはありますけれども、こうした日本のエネルギーというものを現場で支えてこられた、また物流を支えてこられたこうした石油産業の皆さんが安心して事業を続けていただけるように、政府のバックアップをお願いしたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

藤井政府参考人

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、SS過疎地を含む全国津々浦々におきまして、人々の生活を支える石油、石油製品が日々安定的に供給されるという体制は必要不可欠なものというふうに考えております。

他方、これはもう既に委員から御指摘がございましたけれども、地域の石油供給拠点でございますサービスステーションを運営する石油販売業者の約九八%が中小企業であり、他の小売業に比べても利益率も随分低いということで、生産性向上に向けた投資を行う体力といいますか、余力といいますかは限られているものというふうに認識をいたしております。

このため、平成二十七年度の補正予算におきまして、石油販売業者が取り組むSS過疎地等における燃料配送コスト削減に資するタンクローリーの大型化、それから貯蔵用タンクの共同利用、もしくは省エネ型の給油設備等の導入といった取り組みへの補助金を盛り込み、生産性向上への支援の強化をいたしたところでございます。

あわせて、現在御審議いただいております平成二十八年度当初予算案におきましても、SSの地下タンクの入れかえ、大型化や、地下タンクからの石油の漏えいによる土壌汚染を防止する対策工事への補助金を盛り込み、石油販売業者の負担軽減に努めてまいりたいと考えております。

SS過疎地を含め、全国津々浦々におきまして地域に根差した石油の安定供給を支えている中小石油販売業者の皆様の生産性向上が図られるよう、こうした支援を今後とも強力に進めてまいりたいと考えております。

伊佐分科員

時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

データベースに戻る

ページトップへ戻る