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189-衆-安全保障委員会-6号 平成27年04月16日

北村委員長

次に、伊佐進一君。

伊佐委員

おはようございます。公明党の伊佐進一です。

本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。

過日、アメリカのカーター国防長官が来日をされまして、日本で安倍総理と、また菅官房長官と会談をされ、そして、外務大臣また中谷防衛大臣、両大臣と会談をされた。中谷大臣との会談、私が伺っているのは、当初四十五分という予定だったのが、いろいろな内容の議論、たくさんのイシューがあって、八十分ぐらいの議論をされた、非常に有意義な、内容の濃い議論だったというふうに伺っております。

カーター国防長官がいらっしゃって、総理初め、両大臣初めいろいろ議論した中で、共通して話題に上がっていたのはガイドライン、日米ガイドラインです。本日は、この日米ガイドラインについて質問させていただきたいと思います。

昨年の十二月に2プラス2の共同発表がありまして、そこでスケジュールが新たに示された。つまり、本年の前半にこのガイドラインの見直しを行っていくということが示されたわけです。

一方で、今まさしく議論しております、与党間で議論が進められております安保法制、この安保法制のスケジュール感でいきますと、よく報道されておりますのは、まとまれば連休明けに国会に提出されるんじゃないか。また、今報道では、国会が延長される。そうすると、めど感、めどとしては七月とか八月というような状況じゃないかと思います。

こういう中で、日米のガイドラインと、今議論をしている安保法制との関係がどうなのか、これは多々国会でも質問になっていると思います。大臣あるいは総理の答弁の中にも、ガイドラインと安保法制というのは整合性をしっかりと確保することが重要だとか、あるいは、両者を整合させて進めていくというような答弁をしていただいておりますが、当然そうあるべきなんだと思います。

でも、ガイドラインというのは相手がある話です。その上でまた、安保法制とガイドラインは時間差ももしかしたら出てくるかもしれないというような状況の中で、もし万一、この国会でこれから議論されるであろう安保法制とガイドラインの中身が食い違った場合、矛盾がある場合、どういう扱いになりますでしょうか。

中谷国務大臣

先日行われましたカーター長官との議論、お互いの認識を述べ合って、大変意義があるものでございました。

その中で、昨年十二月の2プラス2の共同発表において、ガイドラインの見直しと安保法制の整備との整合性、これを確保することの重要性を再確認した上で、安保法制の整備の進展を踏まえながら、本年前半における見直し完了に向けてさらに議論を深めるということにいたしたものでございます。

ガイドラインというのは、日米防衛協力に関する一般的な大枠及び政策的な方向性を示す文書でございます。現在、このガイドラインの見直しと安保法制の整備の整合性を確保しながらガイドラインの見直し作業を進めているところでございまして、このガイドラインや、そのもとで行われる取り組みというのは、日米おのおのの具体的な政策や措置に適切な形で反映することが期待されるものでありますが、自国の憲法及び法令に従うのは当然でございまして、しっかりと整合性が保たれるように進めてまいりたいと思っております。

伊佐委員

ありがとうございます。

今、大事なキーワードを言っていただいたと思うんです。つまり、今回の中間報告にも書かれておりますが、おのおのの憲法及び国内法令に従って行われる。つまり、国内法令を超えたガイドラインというのは当然ないわけです。法令の根拠がなければ、そもそもガイドラインで何を書こうが自衛隊は動けないわけですから。

また、もう一方で、これは中間報告にも書かれています、前回のガイドラインにも書かれていますが、このガイドラインというのは、そもそも、いずれの政府にも、立法上、予算上または行政上の措置をとることを義務づけず、また、法的権利または義務を生じさせないということだと認識しています。

つまり、ガイドラインと安保法制、どっちが上なんだという話ではないと思うんですが、少なくとも、これから国会で議論される安保法制というのが最終的な自衛隊の活動の範囲を決めるんだということだ、つまり、安保法制に合致しないような形でガイドラインをつくったとしても、それは、言ってみれば、無効だということじゃないかと思います。そういうふうに、今回の大臣の答弁のように言っていただければ誤解も少ないんじゃないかと思っております。

では、このガイドラインの射程が、果たしてその協力の範囲がどこまで及ぶかという議論ですが、これまでガイドラインの範囲というのは、改定をされるたびに拡大してきた。当然、それは日米協力が、そもそものボリュームがどんどん拡大しているからにほかならないわけですが。

一番最初の一九七八年のガイドラインというのは、あくまで日本有事というものを想定していた。領域外の米軍に対して支援をできるかどうか、ここは結局壁を越えなかったというふうに認識しています。

九七年のガイドラインになって、つまり現行のガイドラインですが、最大の特徴というのは周辺事態、ここまで拡大した。三本柱となっていますが、一つは平素、もう一つは日本に対する武力攻撃事態、三つ目が周辺事態。このガイドラインの後、周辺事態法というのが制定されていくわけです。

では、今回、ガイドラインの射程というのはどこまで広がるのか。現在、積極的平和主義というものを掲げて外交、安全保障政策に取り組んでいるわけですけれども、どこまで広がるんでしょうか。

原田大臣政務官

お答えをさせていただきます。

日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインにつきましては、委員お示しのように、前回、一九九七年の見直しから既にもう十七年以上が経過をしておりまして、その間に、我が国周辺の安全保障環境が一層厳しさを増してきております。そのほか、グローバルな安全保障環境においても、海賊や国際テロ等に加え、サイバーや宇宙空間といった新たな領域での課題への対応が求められておるところでもございます。さらに、海賊対処活動、PKO、国際緊急援助活動のように、自衛隊の活動もグローバルな規模に拡大をしてきております。

今般のガイドラインの見直しにおいては、これらの安全保障環境の変化や、自衛隊の活動また任務の拡大、さらには昨年七月の安全保障法制の整備に関する閣議決定の内容を適切に反映させることにより、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化し、また日米両国が国際社会の平和と安全により広く寄与できるようにしたいと考えております。

見直し後のガイドラインのもとでは、平時から緊急事態まで、日本の安全が損なわれることを防ぐための切れ目のない対応における日米協力を進めることに加えて、地域やグローバルの平和と安定のための協力や、宇宙、サイバーといった新たな戦略的領域における協力など、幅広い分野での日米協力を推進し、自衛隊と米軍の一層の連携強化を図っていく考えでございます。

伊佐委員

ありがとうございます。

今までのガイドライン、現行のガイドラインと比べて、かなりいろいろな、縦にも横にも広がっていく。具体的に示していただいたサイバー、宇宙空間という戦略的な領域というものももちろんありますし、おっしゃっていただいた、平時から切れ目ないという観点からいきますと、恐らく、周辺事態になる前の、例えばグレーゾーンとかそういうものも入ってくるんじゃないか。あるいは、日本の安全だけではなくて、地域及びグローバルな平和と安全というものも入ってくる。

こうして、かなり多角的な協力が日米ガイドラインでは書かれることになるわけですが、では、このガイドライン、これだけ射程が広がっていく中で、中核的な要素というのは一体どこにあるんだろうという議論があります。

そもそも、日米同盟、安保条約に書かれているものというのは、日本に対する武力攻撃あるいは在日米軍への攻撃に対して共通の危機として対処しよう、ここが日米安保条約の世界の中核であることは疑う余地がないわけです。当然、だから、それを反映して現行のガイドラインがどう書かれているかといいますと、第四章のところで、「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」というところでは、「日本に対する武力攻撃に際しての共同対処行動等は、引き続き日米防衛協力の中核的要素である。」というふうに明示をされているわけです。

ところが、これまで日本に対する攻撃にどう対処するかというのが中核的要素ではありましたが、今回の中間報告を見ておりますと、この文言がなくなっている。つまり、メニューがどんどんここまで広がってはいるんですが、その中で中核的な要素というのは一体どこなんだという議論があります。

そこで、お伺いしたいのは、今回のガイドラインで、中核的要素というのは、あくまでやはり日本への武力攻撃というのが中核的要素なんだという同じ認識でよいのかどうか、また、それを明記するのかどうかについて伺います。

黒江政府参考人

ガイドラインの中での日本に対する武力攻撃に対する対処行動、位置づけという御質問でございます。

現在行っておりますガイドラインの見直しの作業、これを指示しました二〇一三年の2プラス2の共同発表、これは十月でございますけれども、この中で、ガイドラインの見直しの目的といたしまして、「日米防衛協力の中核的要素として、日本に対する武力攻撃に対処するための同盟の能力を確保すること。」ということが明記をされておるということでございますので、我々が現在進めております見直し作業におきましても、当然、この目的に沿って作業をしておるということでございます。

なお、最終的な報告の内容につきましては、現在精査をしておるところでございますので、今のところまだお示しできないというのはぜひ御理解をいただきたいと思います。

伊佐委員

ありがとうございます。

具体的にどう書くかというのはまさしくこれからだということですが、少なくとも、日本に対する武力攻撃への共同対処というものが中核的要素なんだという、この意味合いは変わらないという答弁だったと思っております。

詳細には、ではガイドラインがどういう形になるんだというのは今なかなか明らかにできないわけですが、一点だけちょっと確認したいところがあります。

それは、現行のガイドラインにおきます調整メカニズム、日米が共同でオペレーションが始まったときに関係機関間の調整をどうやって行っていくか、具体的に書かれていますのは、周辺事態あるいは武力攻撃事態の際に日米間の調整メカニズムというのが立ち上がって、その調整メカニズムのもとでいろいろな、さまざまな意思決定、意思疎通というのが行われるということです。

先般、四年前、東日本大震災の際に、アメリカと協力したあのトモダチ作戦というのがありました。私が伺っていますのは、このトモダチ作戦のときに、自衛隊とアメリカが協力をしようとしたときに、この調整メカニズムというのがガイドライン上に書かれていなかったので、つまり、周辺事態と、あるいは武力攻撃事態のときしか立ち上がらない、そのときしか明記されていないので、なかなか調整するのが大変だった、苦労したということを伺っております。

そういった意味でも、今回のガイドラインでは、こうやってこれだけ射程が広がっていくわけですから、当然、調整メカニズムの機能というものもより幅広に対応できるような形にすべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

黒江政府参考人

調整メカニズムに関しまして、現行のガイドラインにおいての位置づけといったものは武力攻撃事態あるいは周辺事態に際してということに限定をされておる、あるいは、トモダチ作戦の中でさまざまな過程があったということは、先生御指摘のとおりでございます。

その上で、昨年十月、我々が出しました、ガイドラインの見直しに関する中間報告の中では、まず、「日本の平和と安全に影響を及ぼす状況、地域の及びグローバルな安定を脅かす状況、又は同盟の対応を必要とする可能性があるその他の状況に対処するため、」「切れ目のない、実効的な政府全体にわたる同盟内の調整を確保する。」また、このため、「同盟内の調整の枠組みを改善し、適時の情報共有並びに政策面及び運用面の調整を可能とする。」、そういう記述をしておるところでございます。

現在も、我々、中間報告で示されましたこの基本的な方向性を踏まえまして、現行の調整メカニズムの枠組みといったものをどう改善していくのがいいのか、そこについて精力的に議論をしておる、そういう状況でございます。

伊佐委員

ありがとうございました。

改善というものが確かに書かれている、その中身というのは、恐らくこうした拡大していくというところもあるだろう。

時間になりましたので、最後、質問じゃなくて提案だけさせていただきたいと思いますが、今回、国防長官との間で大臣が話された中で、一つ大きな合意事項がありました。

何かといいますと、宇宙とサイバーでの協力、特に宇宙に対して、宇宙の分野でしっかりと協力をしていく、どういう協力ができるかというのはまず話し合う、検討するようなワーキンググループをつくりましょうということになりました。サイバーはもともと日米でやっていますが、宇宙ではやっとこれができた。これからいよいよ、どういう協力をしていくかということが始まっていくわけですが、残念ながら、今日本の防衛省の中の宇宙の担当というのは、私が伺ったところ、わずか四人だと聞いています。このままじゃなかなかアメリカとの協力も進まないんじゃないかと思いますので、しっかりとした体制整備を最後お願い申し上げまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

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