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186-衆-予算委員会第四分科会-1号 平成26年02月26日

あかま主査代理

これにて井出庸生君の質疑は終了いたしました。
次に、伊佐進一君。

伊佐分科員

公明党の伊佐進一です。

本日は、このような質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。また、本当に長い長いこの分科会の中で、大臣また皆様、お疲れの中であると思うんですが、最後までおつき合いいただければと思います。

まず一点目なんですが、地域型保育の話をさせていただきたいと思います。

といいますのは、今回、子ども・子育て新制度という中で、この地域型保育というのが位置づけられました。これまで国から財政的な支援がなかった、例えば小規模保育、十九人以下の保育所であったりとか、あるいは、保育ママと言われるような五人以下の保育所であったりとか、そういったところが、まさしく今、待機児童解消を加速化させていくんだという中で大事な役割を担っていくということで、今回、公明党も長い間これを主張してまいりまして、地域型保育という名前で制度の中に位置づけていただきました。

本日質問させていただきたいのは、せっかくこうして位置づけた地域型保育なんですが、もしかすると、このままいくと、無保険状態、保険のない状態の保育を生み出す結果になるかもしれないという話、何らかのところで手を打たなければいけないんじゃないか、そして、実はこの手を打てるのは文科省なんだというお話をさせていただきたいと思います。本日は、そういう観点で質問させていただきます。厚労省の方からも、高鳥大臣政務官の方にお越しいただきました。お忙しい中、分科会の方を抜け出ていただきまして、ありがとうございます。

まず最初に、厚労省の事務方の方にお話を伺いたいんですが、この保険の制度、今、現行の仕組み、保育所の保険の仕組みがどうなっているかということ、どういう制度でカバーしているのかということと、そしてまた、今回の新制度でその範囲がどう拡大されるかということについて、簡潔に御説明願えればと思います。

鈴木政府参考人

お答え申し上げます。

まず、現行の保育所でございますけれども、これにつきましては、独立行政法人の日本スポーツ振興センターが行っております災害共済給付制度の対象になっております。したがいまして、保育所の管理下で事故が起こった場合につきましては、災害共済給付制度でカバーされているということでございます。

また、一昨年八月に、子ども・子育て関連三法が成立いたしました。そこで、幼保連携型認定こども園が、学校と児童福祉施設両方の法的位置づけをあわせ持つ施設として規定されたということなどに伴いまして、日本スポーツ振興センター法が改正をされて、新たに認定こども園が災害共済給付制度の対象になったところでございます。

伊佐分科員

そうなんです。ありがとうございます。

この制度、保育所のこの保険というのは、実は文科省の所管するスポーツ振興センター、ここの独法の中で、附則で位置づけられている。これまでの学校とか幼稚園とか保育所というものに加えて、今回、この認定こども園、ここも対象にしましょうということで拡大されました。

ところが、先ほど私が申し上げた地域型保育というものは、これは実は、今回の拡大の対象に入っていない状況なんです。つまり、一周回おくれで議論して、今回法的に位置づけていただいたということで、今、公的な保険の対象になっていないというのが現状です。

そこで質問なんですが、恐らく公的な保険の対象となり得る判断として、例えば、その施設が法制度上できちんと位置づけられているかどうかとか、あるいは基準があるかどうかとか、あるいはその基準の遵守をしっかりと確認できるかどうか、こういうような観点で認めてきた。恐らくそういう意味で、今まで認めてきたのはいわゆる認可保育所というものだけだった。ところが、今回新しい制度でそういう位置づけをつくったので拡大をした、こういうことだと思います。

そこで、この地域型保育について、では、今認められた、認可保育所、あるいはそれと同等な、例えば認定こども園であったりとか、そういうものと同様に、ちゃんと法的な位置づけあるいは許可基準というものがあるのかどうか。いやいや、そうじゃなくて、この新しい地域型保育というのは、やはり認可保育所等と比べてまだまだ管理が甘くて、一段劣るということなのかどうかということについて、もう一度事務方の方から説明をいただければと思います。

鈴木政府参考人

お答え申し上げます。

子ども・子育て支援新制度におきましては、保育所や幼稚園、認定こども園を対象とする施設型給付、先生御指摘の施設型給付に加えまして、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、そして事業所内保育を新たに市町村による認可事業と位置づけまして、児童福祉法上に位置づけたところでございます。

こうした地域型の保育給付の対象を位置づけまして、こうした多様な施設や事業から保護者が適切に選択ができる、そうした仕組みにしております。

そこで、この地域型保育の対象となります事業の認可基準等でございますけれども、これにつきましては、内閣府に設置をされております子ども・子育て会議におきまして御議論をいただきました。その中では、この基準につきまして、現行の保育所等の基準を踏まえて、質の確保された適切な保育が提供できる基準、こういうことで取りまとめがなされたものと承知をいたしております。

伊佐分科員

ありがとうございます。

もちろん、基準の中身はそれぞれ違うんでしょうが、しっかりとした管理という点、あるいは国の関与あるいは自治体の関与というものがしっかりとなされるという点では同様だという答弁だったかと思います。

では、現場で今何が起こっているかということなんですが、この地域型保育、先ほど申し上げたように待機児童解消加速化プランの中で重要な位置づけをいただいた、まずこれからどんどんふえていくだろう、そう思われます。ところが、結局この公的な保険の対象になっていない、自分たちで保険を民間会社と交渉してやりなさいよということになりました。そこで、各個別の保育所は、それぞれ民間の保険会社と交渉する、あるいは幾つか集まって民間の保険会社と交渉するということになりました。

ところが、今現状をお伺いしていますと、その保険の内容たるや、当然、この公的な保険には全く劣ってしまう。例えば、保険金もそうですし、掛金もそうですし、補償の内容もそうですし、補償を受けられる条件とか、あらゆる点で、民間と民間の話になってしまうと、当然、公的な保険と差が開いてしまっている。

今回の制度の中で、当然、地域型保育に対しても保険加入を義務づけるということになっていますが、今のままでいくと、結局、何とか保険は民間の保険会社と結んだものの、補償が十分じゃなかったりとか、そういうようなことが起こり得るんじゃないか。あるいは、最悪の場合、無保険の保育所、地域型保育というものが生まれてくるんじゃないかというような懸念が、今現場には物すごくそういう声が上がっております。

そこで、高鳥政務官にお伺いしたいのは、今のこういう状況に対して、厚労省がどのように考えているか、そういうことについてお伺いしたいと思います。

高鳥大臣政務官

伊佐委員にお答えを申し上げます。

子ども・子育て支援新制度におきましては、実施主体である市町村が、認可施設・事業者の中から、施設型給付や地域型保育給付の対象となる施設・事業者を確認することとされております。

確認を受けた施設・事業者が遵守しなければならない運営基準におきまして、事故発生時の対応につきましては、事故が発生した場合、保護者、市町村に対する速やかな報告を行うこと、その際、事故発生時の状況、処置等に関する記録をとること、賠償すべき事故が発生した場合、速やかに損害賠償を行うことといった措置を講じる内容で、子ども・子育て会議での議論が取りまとめられたところでございます。

この運営基準を踏まえまして、厚生労働省といたしましては、地域型保育の各事業者に対しまして、損害賠償保険に加入しておくなど、運営基準に従い速やかに損害賠償ができる体制を整備することを求める方向で検討したいと考えております。

なお、委員御指摘の独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付につきましては、地域型保育事業をその対象にするかどうかにつきまして、文部科学省とよく相談をしてまいりたいと考えております。

伊佐分科員

政務官、ありがとうございます。

確かに今おっしゃったとおりで、保険を求めるというところですね。その後どうなるかというのは、文科省と相談しますということだったと思います。

そこで、文科省、大臣に質問させていただきたいんですが、今回のこの子ども・子育て、新しい制度の中で、この地域型保育というのが、待機児童を解消していくという中で非常に重要な位置づけをこうして与えられた。これからふえていくだろうというこの地域型保育の施設に対して、例えば、今あるこの日本スポーツ振興センター法の附則を改正することも含めて、何らかのこの公的な保険というものに対しての措置を与える必要があるのではないかと思いますが、文科大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

下村国務大臣

御指摘のように、待機児童を解消するためにこの地域型保育を充実させるということは、我が国の政策としては非常に重要なことであるというふうに思います。

しかし、この災害共済給付制度でありますが、これは、御指摘のように、独立行政法人日本スポーツ振興センターが行っているわけでありますけれども、これは学校の管理下で起こった災害に対し給付を行うという趣旨でつくられたものでございます。さらに、この設置者や保護者の共済掛金により運営されているということがありまして、設置者や保護者の理解をまず得る必要があると。それで、その災害共済給付制度全体に与える影響を考えて判断する必要があるということがあります。

具体的には、給付の要件である施設の管理下の範囲を明確にするため、地域型保育事業について、保育所と同等の施設としての法的位置づけを明確にする必要がある。二つ目には、現在検討されている客観的基準の内容と、実際の事故の発生状況の詳細な検討等が必要であるということでありまして、その辺、既存の設置者、保護者に対してそういう条件が理解されないと、これはなかなか簡単に合意をするというところまでいかない部分があるということであります。

この趣旨というのは理解できますが、そういう課題をどうクリアするかということがまず先決問題としてあると思いますので、今、高鳥政務官から答弁がありましたが、厚労省と連携して検討してまいりたいと思います。

伊佐分科員

ありがとうございます。

大臣おっしゃっていただいたとおりで、恐らく、もう当然この場ですぐに即答できる話ではないと。当然、その設置者等を含めた方々の理解を得たりとか、あるいは全体のこの運用の影響というものを考える必要があると思うんですが、ただ、先ほど申し上げたとおり、この位置づけとしては、きちんとした法的な位置づけはあって、しかもその基準なり、あるいは基準の確認なりというものはされていると。恐らく、そういう意味では、では、今回認めていただいた認定こども園と大きな差があるのかというと、私は決してそうじゃないと思っておりますので、ぜひ引き続き御検討をいただきたい。

こうした制度のひずみが、結局、子供たちの保育の現場、子供たちのところにそれが全部しわ寄せが来るようなことがあってはならないと思いますので、ぜひまた御検討いただければと思います。

高鳥政務官、ありがとうございました。御退室いただいて結構です。私、次の分科会でまた質問させていただきます。ありがとうございます。

それでは、次は、がん教育について質問させていただきたいと思います。

昨年の五月、公明党のがん対策推進本部で、がん教育についての要望を下村大臣にさせていただいて、本当にありがとうございます。本当に迅速に動いていただきまして、心より御礼申し上げます。

文科省ですぐに、がん教育について検討会をつくっていただきまして、そこでずっと検討いただいて、やっと先週十七日に、がん教育についての報告書というものを取りまとめていただきました。

がんについて、もう言わずもがなですが、三人に一人が今がんで亡くなる時代で、二人に一人ががんにかかる時代と言われています。その中で、当然、御家族とかあるいは親戚まで含めると、他人事じゃない。恐らく、今そこにある危機といいますか、がんとどう向き合うかというのは、非常に重要な国民的な課題と言ってもいいと思います。

そこで、がん教育という話なんですが、今、がん教育と言われるもの、実際にさまざま行っていただいている先行事例というのがあります。例えば群馬県、小学校六年生を対象にしてがん教育が行われている。あるいは、名古屋市も小中高生を対象に行っている。神奈川、千葉では既に予算計上した、こういうふうに伺っております。

こうした、がん教育、確かに、今、先行でやっていただいている取り組みは本当にすばらしいんですが、一つ心配事がありまして、それは何かといいますと、がん教育といったときに、その目的、目標は何なのかというのが実は結構ばらばらであるかもしれないな、どういう目的でやるのかというのをしっかりと認識を持っていただく必要があるんじゃないかなと思っております。

大臣にも御尽力いただいた今回の検討会の報告書、この中でどう書かれているかといいますと、がん教育の基本的な視点として、「いのちの大切さを育む、がん教育」なんだというふうに明記されている。がんに関して正しく理解できるようにすること、そして命の大切さについて考える態度を育成する、こう書かれています。

つまり、単に教師ががんという病気を教えるんじゃないんだと。そうじゃなくて、例えば、さまざまな方々、医療従事者の方々とか、あるいは、がんを経験された方々とか、そういう方に来ていただいて、子供たちとの間で交流をしていただいて、そういう中から、命の大切さというものであるとか、あるいは他人への思いやりとか、こういうようなものを育んでいく、こういう視点が報告書に記載されております。

こういう本当にすばらしい記述をいただいたと思うんですが、あとは具体的に、では、どうやってこれを進めていくかということになってきます。

今国会の本会議、冒頭、我が党の井上幹事長の方からも質問させていただいて、安倍総理の方から、がん教育について、全国展開を着実に進めていくという答弁をいただいております。

文科省は新年度からモデル事業を開始するという話も伺っておりますので、ぜひ、まず、このすばらしい報告書をしっかりと全国に周知していただく。例えば、市区町村の教育委員会までしっかりと配付していただくとか、こういうことをやっていただく中で、また、この総理の答弁を受けて文科省としてどういうふうに取り組むのかという決意をお伺いしたいと思います。

冨岡大臣政務官

伊佐委員の質問にお答えします。

今委員おっしゃったように、総理の答弁を受けまして、私たち文科省もやはり全国展開を進めていこうというように思っております。

具体的に申しますと、平成二十六年に新たにがんの教育総合支援事業を実施することにしております。その中では、文部科学省内に有識者から成る検討会を設置し、今後のがん教育のあり方について検討を行うとともに、地域の実情を踏まえたモデル事業の実施などを予定しております。

今後、平成二十五年度に公益財団法人日本学校保健会に設置した検討委員会の報告書を全国の都道府県、市町村に周知するとともに、そこに掲げられている命の大切さ、これは委員が強調されておりましたけれども、そういった、がん教育という視点を基本とした、全国にがん教育を周知、展開させる予定にしております。

伊佐分科員

ありがとうございます。

このがん教育については、検討会の設置に始まり、そしてこうしたすばらしい報告書もつくっていただいて、そしてまた、既に来年度の予算もこうして確保していただいている。文科省の本当に御尽力いただいていますことを、心より御礼申し上げます。

次の質問ですが、子供たちの文化芸術活動に対する支援の質問をさせていただきたいと思います。

これまで公明党は、この文化政策に対して非常に力を入れてまいりました。まず、二〇〇一年の五月に、我が党より文化芸術提言というものをつくらせていただきまして、二〇〇一年十二月に文化芸術振興基本法、この策定まで引っ張っていった。また予算についても、初めて文化庁予算が一千億円をその機会に超えたというようなこともありました。

その中で、本日取り上げたいのは、先ほど申し上げたこの子供たちの文化活動に対して国がどういう支援をしていくかという点です。

文化力というのはもうソフトパワーの中でも一番の代表みたいなものですが、文化活動というのを通じて、これは単なる文化じゃなくて、子供たちの例えば発想力を伸ばしていくとかコミュニケーション能力を育成するとか、こういうさまざまな力があるというふうに言われております。

我々は、二〇一〇年に「新たな文化芸術振興ビジョンへの提言」という新しい提言もまとめたんですが、その中でまた新たに、子供たちと文化のかかわりについての提言をさせていただいております。例えば、年一回、全ての小中学校で実演芸術家の公演を行うという提案をさせていただいたりとか、あるいは、伝統文化、芸能の教育の推進という提案をさせていただいております。

そこで質問ですが、子供たちが文化に触れる、こういう機会をいかにつくっていくかということで、この我々の提言も重視しているところですが、こうした文化庁の取り組みについてお伺いしたいと思います。

河村政府参考人

お答えを申し上げます。

次代を担う子供たちがすぐれた文化芸術や伝統文化に身近に触れて体験することは、お話がありましたように、子供たちの豊かな感性、情操や創造力、コミュニケーション能力などを育む上で大変重要であると考えております。

このため、文部科学省、文化庁では、子供たちに一流の芸術団体や芸術家による質の高い芸術を鑑賞、体験する機会、これはワークショップなども含めてですけれども、こうした機会を提供する事業、文化芸術による子供の育成事業を実施しております。平成二十六年度予算案においては、国からの事業として、義務教育期間中に二回の鑑賞、体験機会を提供できるように予算の増額を図っていこうとしております。

これからも、子供たちの豊かなソウゾウ力、これはつくる創造力も発想する想像力も両方ですけれども、これらを育むために、この事業の実施それからまた地域の御協力も得まして、子供たちの芸術鑑賞、体験機会をふやしていきたいと存じます。

伊佐分科員

ありがとうございます。

一流の芸術に子供たちが触れていく、我々の提言でも重視して書かせていただいたことに対して本当に着実に進めていただいていることを、心より御礼申し上げます。

一方、もう一つ別の角度の話がありまして、それは、子供たちがいろいろさまざまな一流の芸術に触れるという機会とそこに対する支援というのが一つ。もう一つの側面は、子供たち自身が、自分たちが文化活動をする主体者になる、例えば音楽活動をするとか演劇をするとか、自分、子供たちが主体者となるような文化活動にどのような支援ができるのかというのももう一点あると思います。

例えば、一例を申し上げると、私の地元の門真市というところで、門真市音楽協会というNPO法人がありまして、そこでやっていることは、地域の文化芸術活動、特に音楽の観点で、企業を回ってスポンサーを探して寄附金を集めて、そこで地域の芸術活動を一生懸命されていらっしゃる。地域の文化活動を盛り上げていただいております。この音楽協会の方々が、まさしく子供の文化活動こそが大事だということで、子供たちのために、子供たちが演奏者になるオーケストラをつくろうという話で、今、一生懸命踏ん張っておられます。

小学生から高校生まででジュニアオーケストラをつくって、音楽というものを通して教育の向上とか、地域のきずなとか、地域愛とか、そういったものを深めていこうという取り組みをしていまして、その音楽協会の方々の努力もあって、地域の劇場もバックアップしてくれて、あるいは芸術家の方々もバックアップしてくれているという状況です。

質問させていただきたいのは、こうした、芸術に触れるという観点では先ほど伺いましたが、子供たち自身が主体者となって行う文化活動に対して、国が支援していくことも重要だと考えますが、文科省の御意見を伺いたいと思います。

上野大臣政務官

伊佐委員の質問にお答えいたします。

子供たちが主体となって行う文化芸術活動、それを推進するのも極めて重要と私たちは考えております。

地方公共団体が企画するすぐれた文化芸術の創造発信事業に対して支援を行うということで、平成二十四年度から、地域発・文化芸術創造発信イニシアチブという事業を実施しているところでございます。その中で、例えば、先生もさっきおっしゃられましたが、ジュニアオーケストラの演奏会など、子供たちが主体となって文化芸術活動を行う事業に対しても支援を行っているところでございます。

また、独立行政法人日本芸術文化振興会の芸術文化振興基金においても、広く我が国の文化芸術の振興または普及を図るための活動に支援しておりまして、その中でも、子供たちが行う文化芸術活動について支援をしているところでございます。

伊佐分科員

ありがとうございます。

こうした地域の努力とか、こういう一生懸命な取り組みに、国としてもぜひ御支援いただければと思っております。

次の質問ですが、これも文化関係なんですが、クール・ジャパンという言葉、実はもう十年ぐらい前からずっとクール・ジャパンというふうに言われておりますが、ところが、十年間ずっと言われ続けていた割には、なかなかこれまで、つい最近までは十分な取り組みというのが行われてこなかったと私は認識をしています。

例えば、漫画、アニメ、そういったコンテンツというもの、あるいは世界遺産にもなった和食でありますとか、ファッションであるとか、あるいは伝統文化とか、こういうありとあらゆるものがクール・ジャパンの対象になっていくわけなんですが、最近やっとクールジャパン戦略担当大臣というものも設置していただいて、また官民で協力して、昨年五月にはアクションプランというものもつくっていただきました。

大分力を入れて進み始めたんですが、実は私は、ちょっと心配になることが一つありまして、それは何かといいますと、クール・ジャパンというので、当然、日本で創造した、クリエーターがつくったものを世界に発信していくわけですが、最近の議論を聞いていますと、どうも発信のところばかり議論が寄っているような気がするんです。つまり、文化をつくっていく、コンテンツをつくっていく、そういうところの議論が、実は、今の現状をもう一度見直さなきゃいけないところが多々あるんじゃないかなという問題意識を持っております。

その一つが、著作権法の話です。

コンテンツをつくり出す著作権者と言われる方々を守る、クリエーターを守るのが著作権法ということですが、今、世界の物すごく速い技術的な進歩に、なかなか日本の著作権法の法体系自体が追いついていないというところがあるんです。

いろいろありますが、その一つが、私的録音録画補償金制度というものがあります。

これは何かというと、これができたころは、まだコピーをするものが例えば紙媒体だったりとかあるいはテープレコーダーだったりとかという時代に、やっとデジタル方式というものが出始めました。デジタル方式にすると、当然、簡単にコピーができる、しかも大量にコピーができる。これは大変だということになって、デジタル方式を使っているようなデジタル技術について、例えば、一つ一つ政令で指定します、DVD―Rとか何とかレコーダーとか、そういうものを指定していって、その一つ一つ指定された機械とかあるいは媒体に多少のお金、補償金というのを上乗せして、その上乗せされた補償金をメーカーが著作権者に配分するという制度をつくりました。

ところが、この政令指定しているものが非常に古いんです。今、我々が音楽とか映画を何で楽しむかというと、例えば、アイパッドという方がいたりとか、あるいはスマホと言われるもの、あるいはパソコンというもので楽しむわけですが、実は、これは全部対象になっていないんです。

では、どういうものが対象になっているかというと、昔あったMDとかあるいはビデオカセットとか、こういうものが対象になっているままで、新しいものがなかなかつけ加わっていない。しかも、テレビに至っては、今は全て地デジ化されました。地デジ化されたものは全部対象外なんです。

というような状況で、今のこの技術の進歩になかなか政令があるいは法制度が追いついていない。これからますます、例えば、クラウド環境になって、新しい権利保護あるいは利用の制度をつくっていかなきゃいけない、クリエーターを守って、あるいは利用者の利便性を確保しなきゃいけないという状況の中で、まだまだこの日本の著作権法制度というのはそうした状況に追いついていないということじゃないかと思います。

そこで、質問ですが、この私的録音録画補償金制度の見直しも含めまして、クリエーターをどう適正に守るのか、あるいは権利者と利用者のバランスをどうしっかりとっていくのかという、制度をどう変えていくのか、どう見直していくのかということについて、文化庁の、文科省の御所見をお伺いしたいと思います。

〔あかま主査代理退席、主査着席〕

上野大臣政務官

伊佐委員御指摘のとおり、現行の私的録音録画補償金制度には問題点がございます。
文部科学省も、文化庁としても、クリエーターに適切な対価が還元されることは、文化の発展の観点から重要であるともちろん認識しております。

そして、私的録音録画補償金制度の見直しを含むクリエーターへの適切な対価還元については、今期文化審議会著作権分科会における検討事項の一つとされており、昨年十一月、この課題を専門的かつ集中的に議論するためのワーキングチームを設置し、検討を進めているところでございます。これは、今までに二回開催されました。平成二十五年十一月一日、そして平成二十六年、ことしになって、二月ということでございます。

今後、このワーキングチームにおいてさらなる検討を行い、関係者の合意に向けた議論を通じて、クリエーターへの適切な対価還元に係る制度構築に努めてまいりたいと思っております。

伊佐分科員

ありがとうございました。

クール・ジャパン、世界に向けて発信するんだといっても、発信するものがなくなればもう元も子もありませんので、ぜひ積極的な御議論をいただければと思います。

以上、終わります。ありがとうございました。

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